子どもが公立高校へ行くか私立高校へ行くかで、親の経済的な負担は大きく違ってきますよね。
平成26年度からは、公立私立どちらの高校でも収入に合わせて授業料の減免が受けられるようになりました。
しかし、それでも子供が高校に通うだけでかかる学費は結構な金額になります。
今回は「公立高校と私立高校にかかる学費」を、文部科学省の資料をもとに比較しました。
高校受験を控えるお子さんを持つ親御さんはぜひ参考にしてみて下さいね。
目次
公立高校と私立高校の違いとは?
公立(こうりつ)と私立(しりつ・わたくしりつ)の違いは何でしょうか。あまり深く考えたことのない親御さんも多いかも知れません。
公立と私立の違いは、「高校を運営しているのはどこか?」という点になります。
公立高校は地方自治体が運営しています。
そのため、受験料や入学金が一律で決められており、運営に税金が使われていることもあって生徒側が支払う学費が安いという特長があります。
一方で、私立高校は個人や団体が運営しており、学費については学校側が独自に決めるので、公立に比べると高く設定されています。
公立高校と私立高校の受験料と入学金を比較
▽公立高校
- 受験料 2,200円(福岡と佐賀は2,100円)
- 入学金 5,650円(鳥取、福岡、佐賀、長崎は5,550円)
▽私立高校
- 受験料 約1万円〜
- 入学金 15万円〜25万円(平均)
公立高校の受験料は一律で2,200円(福岡県と佐賀県は2,100円)と決まっています。
私立高校では受験料が約1万円からですので、公立の方がかなり安いですね。
入学金は、公立高校が5,650円(鳥取県、福岡県、佐賀県、長崎県は 5,550 円)で、私立高校が平均15~25万円ということで、こちらも大きな差があります。
公立と私立の高校授業料の違い
平成26年4月から、公立私立を問わず高校の授業料が減免されるようになりました。
世帯の収入が大体900万円以下の家庭であれば、高校の授業料は一部から全額(世帯収入によって割合が違います)国から高校に支払われることになります。
詳しくは、こちらの文部科学省のサイトで確認できます。
高校の授業料を国から支援してもらえるのは助かりますが、授業料以外にもかかるお金はたくさんあります。
学校教育費として授業料以外に支払う金額も、公立と私立で大きな違いがあります。
学校教育費
- 公立高校 約69.3万円
- 私立高校 平均216.7万円
3年間だと100万円以上の差になっていて、「いくら授業料が免除されても私立はかなりお金がかかるんだな」と感じますね。
この他にも、施設整備費などの名目で請求されるお金も…
施設整備費など
- 公立高校 平均46.7万円
- 私立高校 平均73.4万円
公立高校と私立高校の学費は約200万円の差額
高校入学から卒業までにかかる金額を公立と私立で比較すると、合計で約200万円の違いがあります。
高校3年間にかかるお金
- 公立高校 約120万円
- 私立高校 約310万円(平均額)
子どもにかかる教育費は高校で終わりではなく、このあとに大学が待っていると思うと、やっぱり「私立より公立に入って欲しい」というのが親の本音かも知れませんね。
教育内容や校風に惹かれて私立高校を選ぶ場合は別ですが、学力が足りなくて私立しか入れないという事態にならないよう、普段から学力はしっかりつけさせておきたいところです。
高等学校等就学支援金で高校の学費を安く出来る
ここまで紹介した公立私立の高校に通う為の学費ですが、どちらに通うにしても親の負担は大きいです。
もちろん私立高校にかかる学費に比べれば公立の方が断然安くなりますが、それでも様々な学校活動費や部活の為に必要になるお金も合わせれば、かなりの金額を用意する必要があります。
ただ、先ほども紹介した、国が授業料の一部から全額を支援してくれる『高等学校等就学支援金』という制度をきちんと理解して利用すれば、金銭的な負担はぐんと軽くなるはずです。
高等学校等就学支援金とは?
高等学校等就学支援金は、年収約910万円未満世帯の生徒であれば毎月の授業料が国から支給される制度です。
国公立高校については授業料がもともと安いので、ほぼ全額となる年間約12万円が支給されています。
また、私立高校だと親の年収に合わせて約12〜30万円が支給されていましたが、2020年4月からは更に支給額が引き上げられます。
年収590万円未満の世帯であれば、私立高校でかかる授業料の平均額が支給されるようになるのです。
ですから、これまでは就学支援金が支給されても私立高校の授業料には足りなかったのですが、2020年4月からはほぼ全額が賄えるようになるということ。
これは、保護者目線で考えると本当に有難い制度ですよね。
子供を高校に通わせるのはお金がかかるけれど…
高校の学費というのは、小学校や中学校に比べてもかなり高額になりがちです。
また、学校以外で使う塾代や交際費なども中学生の頃とは比べ物にならないくらい高くなるため、節約できるお金はしっかり切り詰めておく必要があります。
このあとに控える大学にかかる費用もありますから、先のことも考えながら計画的に教育費を配分しておくことが大切ですね。
子供の教育費を優先したい時の節約術|子供の為に家計をやりくりする方法