子供がインフルエンザにかかって熱が高くなると、看病する親も心配で落ち着かなくなるものです。
特に40度前後の熱になると、子供の状態もかなりつらそうになってきますから、「このまま放置して大丈夫だろうか」と不安になってしまいますよね。
小児科でインフルエンザと診断されてお薬はもらっているけれど、それでも熱がどんどん上がって苦しそうにしている。
そんな時、親としてはどう対処すれば良いのか。こちらの記事に詳しくまとめました。
目次
インフルエンザで子供の高熱が下がらない!
インフルエンザといえば熱が高くなることは分かっていますが、とはいえ、あまりに高熱が続くと怖くなりますね。
私の子供は40度以上の熱が2日間続いたことがあるのですが、解熱剤も全くきかず、身体を冷やしても熱が上がりっ放しだった時には、「インフルエンザ脳症になってしまうのでは…」と、とても心配しました。
インフルエンザで高熱が続いた時に一番心配になるのは、やはり『インフルエンザ脳症』という病気です。
インフルエンザは誰もがかかる風邪の一種なので、つらい症状も時間が経てば回復出来ます。
でも、インフルエンザ脳症になってしまうとインフルエンザが治った後も後遺症が残ったり、ひどい場合には命を落とす可能性もあるのです。
特に5歳以下の子供はインフルエンザ脳症にかかる可能性が高いというデータもあります。
また、毎年冬になると「子供がインフルエンザ脳症で亡くなった」というニュースが流れますから、子供を守る立場の親としてはどうしても心配が大きくなるのです。
子供が「インフルエンザ脳症」にならない為に大切なこと
インフルエンザ脳症はインフルエンザが重症化した時に発症します。
ですから、インフルエンザにかからなければ脳症を起こさずにすみます。でも、それは無理ですよね。
インフルエンザワクチンの予防接種を受けていてもインフルエンザにかかることは防げませんし、予防接種をしていてもインフルエンザ脳症になってしまう子供もいます。
ということで、インフルエンザ脳症を防ぐ為に最も大切なことは、インフルエンザを重症化させないことです。
同じインフルエンザでも、適切に対処をすれば、ほとんどの子供が後遺症を残すこと無く元気に完治出来ます。
インフルエンザを重症化させない為の方法を紹介します。
子供がインフルエンザで40度の熱が続いた時の対処法
インフルエンザにかかっても37~38度台の熱で軽く済む子供も多いです。
小児科でインフルエンザと診断されても、熱がそれほど上がらず元気な様子でいるなら、家の中でしっかり静養をしていれば心配はいりません。
でも、リレンザやタミフルなどのインフルエンザ治療薬を服用しているのに、症状が全く良くならず、どんどん熱が上がって状態が悪くなっていくこともあります。
リレンザやタミフルを服用しても症状が悪化していく場合
もともとインフルエンザは急激に症状が進む病気なので、「なんだか体調が悪いな」と感じた時からあっという間に具合が悪くなっていきます。
適切に治療を受けてインフルエンザ治療薬を使って症状が落ち着けば良いですが、40度以上の熱が下がらないことも少なくないのです。
薬を服用しても熱が下がらない時には、熱が上がりきってから解熱剤を使って少しでも身体がラクになるようにして、水分補給をしながら、嫌がらなければ身体を冷やしましょう。
おでこよりも首の後ろや脇の下など、太い血管が通っている部分を冷却シートや保冷剤で冷やします。
子供から目を離さず状態を見守る
こまめに水分を摂らせながら、子供から目を離さずに見守ってあげてください。
インフルエンザは急に症状が悪化してけいれんや嘔吐が始まることも少なくありません。
水分補給で気分が悪くなったり、お薬を飲んだことで嘔吐してしまうこともよくあります。
高熱が続いている時には不測の事態を想定して、すぐに小児科に出掛けられる準備をしておくと安心ですね。
休日や夜間の場合は、急病センターなど、受診出来る病院をあらかじめ見つけておくことも大切です。
40度以上の熱が続いても大丈夫?
人間の身体は43度の熱までは耐えられると言われています。
私の子供が41度の熱が続いた時にも、43度までは大丈夫とは言われていますと、看護師から言われました。
しかし40度以上の熱が出ている状態というのは、意識は朦朧、身体は真っ赤になって、息は荒くて心臓はドクドクと波打っています。
子供のこうした状態を見て「大丈夫」と言われても、なかなか気持ちを落ち着けることは難しいでしょう。
高熱で病院に連れて行くかどうかの目安になることをまとめました。
40度の高熱が続いた時に病院に連れて行く目安になること
40度の熱があってもしっかり眠れていたり、水分が摂れているなら、そのまま寝かせておいても良いです。
でも、グッスリ眠れずすぐに目を覚まして苦しそうにしている。水分がほんの少しずつしか摂れない。意思の疎通ができない。
そうした場合は危険信号です。
あまりに熱が高いとぐったりしているので、意識があるかどうか、寝ているのかどうか、分からない事が多々ありますが、水分を受け付けなくなった時は危ないと考えて下さい。
脱水症状になる前に病院に行く
インフルエンザになると高熱で身体の水分がどんどん外に出てしまいますので、水分補給はとても大切です。
でも、いくら水分を摂りたくても身体がつらすぎて飲むことができなかったり、胃腸が弱って、胃に水分が入ると気持ちが悪くなってしまうこともよくあります。
そうなると脱水症状が急激に進むので、ひきつけを起こしやすくなって危ないです。
口から水分補給が充分に摂れていない時は、病院で点滴をしてもらうことで症状が安定することもよくあります。
また、お薬を服用することが難しい時にも、点滴で入れてもらえば口から飲めなくても安心です。
最近はインフルエンザ治療薬の点滴もありますから、リレンザやイナビルの吸入がうまく出来ない時は点滴にしてもらうことを希望してみてください。
インフルエンザの症状がどんどん悪化していく時は病院へ
私の子供がインフルエンザで41度の熱が下がらない時は、水分もほとんど摂れなくなっていたので、病院に連れて行って点滴を受けました。
ちょうど年末の時期で病院が開いていなくて、やむなく地域の急病センターへ。
急病の患者さんでごった返すなか2時間ほど待たされましたが、でも、そのまま家で寝かせていたら取り返しのつかないことになるかもと思ったので、かなり迷いましたが病院に行って良かったです。
点滴を受けても40度以上の熱はキープしていましたが、翌日の昼頃にようやく38度台まで下がりました。
もしも病院に行かないまま40度の熱が下がらず1日放置していたら、本当にインフルエンザ脳症を発症したかも知れません。
こればかりは、なってみないと分からないのですが、あの状態で「すぐに熱は下がるだろう」と軽く考えて病院に行かないよりは、まだ動かせられるうちに行っておいて良かったなと思います。
迷った時の相談窓口を利用する
地域にもよりますが、最近は子供の急病で受診するかどうか相談出来る電話サービスがあります。
市区町村が運営していて看護師さんが答えてくれますから、不安な時には利用されることをおすすめします。
住んでいる市区町村に救急電話相談サービスが無い時には、全国統一のダイヤルにかけてみて下さい。
小児救急電話相談#8000でインフルエンザの症状を相談
日本全国どこでも、『#8000』をダイヤルすれば小児救急電話相談に繋がります。
受付の時間は自治体によって違うので、下記のサイトで確認をしてください。
私が電話した時は、1日で飲んだ水分量を聞かれ、伝えた所、「その量しか飲めていないなら、40度以上の熱には耐えられないかも知れませんね」とのこと。
電話相談で受診をすすめられたので、すぐに急病センターに向かったのです。
インフルエンザに限らず、病気のことは素人ではなかなか分かりませんので、不安な時は専門知識のある人に相談出来ると安心ですね。
グッタリしている子供を病院に連れて行くかどうかは親として迷うところではありますから、急病の相談ができる地域にお住まいなら、ぜひ相談してみられると良いと思います。
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