子供が幼稚園や保育園、小学校などに通いはじめると、毎朝早く起きなければいけなくなりますよね。
それまでは好きなだけ朝寝坊していたような子供でも、園や学校で決められた登園登校時間を守る必要があります。
でも、中には目覚ましや、お母さんやお父さんの呼びかけでも目がなかなか覚めずに、お布団の中でグズグズして起きてこないことも…。
「毎朝、何度も子供を起こしにいくのがストレスだ」と感じている親御さんもいるかも知れません。
実は我が家の長男も朝が全然起きられない子で、小さい頃はもちろん何度も起こしてリビングまで連れてくるようにしていましたが、小学校高学年くらいになると、大きな身体でいつまでも寝坊してぐだぐだしている姿を見てこちらが焦ったり苛つくこともよくありました。
時には遅刻をしてしまい、小学校から「朝の時間を守らせて下さい」「きちんと朝に起こしてあげて下さい」と連絡が入ることもあり、「いったいいつまで私が無理やり起こさないといけないんだろう」と、すごく悩んだ日もあったのです。
朝、決まった時間にしっかり起きれない子供は、その後の準備もバタバタになったり、家を出てから忘れ物に気付いて取りに戻って遅刻をしそうになったりと、悪循環が続きます。
こちらの記事では、朝に起きられない子供には原因があるのか?ということを詳しく説明しながら、朝寝坊のひどい子供への対処法なども紹介していきます。
目次
子供が朝に起きれない時はどうすればいい?
子供が朝寝坊を繰り返すのは、夜更かしや生活習慣の乱れが原因のことがよくあります。
ただ、一方で、「起立性調節障害」と言う疾患の可能性もあるのです。
まずは朝早く起きれない子供に共通するいくつかの原因と、その対処法をまとめてみました。
夜更かしして朝がつらい子供の対処法
パパの帰りを待って夜遅くまで起きていたり、日中に遊び足りなくて夜になっても元気いっぱいだったり、塾や習い事があってどうしても夜遅くになってしまったり…。
前日の夜の就寝時刻が遅いと、翌朝はなかなか起きられないものです。
これは大人も同じで、ほとんどの人が「前の日に夜中まで起きていたから朝がツラい…」と感じた経験があるのではないでしょうか。
大人でも寝不足の朝はつらいのですから、子供なら「起きられない、無理…」という感じで布団に潜り込んでしまう気持ちも分かります。
小学校低学年までは少なくとも10時間は睡眠時間が必要とされていますが、塾や習い事の影響で夜型の生活をせざるを得ない子供が増えていて、そのために朝が眠くて起きられないというケースもよくあるのです。
早起きの習慣と睡眠時間の確保
遊び足りなさで就寝時刻が遅くなってしまう子供には、まずは早起きの習慣をつけさせて、夜になれば眠くなる身体に整えていくことが大切です。
最初のうちは、夜更かししたのに早起きしなくてはいけない状態がつらいですが、そのうちに慣れてくるものです。
特に元気が有り余っているような子供であれば、朝は6時半ごろに起こしても大丈夫です。
私の息子は元気すぎて夜に寝られず朝が起きられないタイプだったので、朝6時に毎日起きて、犬の散歩を私と一緒に行くことを習慣にしました。
最初はぶーぶー文句を言っていましたが、その頃には年齢も11歳になっていたので、「これはあなたの仕事だよ!」と義務化することで納得させました。
結果、夜は10時には自分から布団に入って眠るようになり、次の朝6時になるとすっきり目覚めるようになったのです。
朝早くから活動させることで夕方くらいになると身体が自然と疲れを感じて、布団に入ればぐっすりと眠れます。
なかなか寝付けない子供を寝かせる方法については、こちらの記事も参考にしてみてください。
子供を早く寝かせる5つのコツ|親の心掛けで子供の寝付きが良くなる!もしも塾や習い事で布団に入る時間が遅くなってしまうという場合は、思い切って塾や習い事の数を減らして、睡眠時間を確保してあげてください。
睡眠不足の状態では子供の疲れは取れませんし、勉強もはかどりません。
朝起きれなくなっているように「塾や習い事の弊害」がでているなら、子供の為に睡眠時間を確保する方法を考えてあげるべきです。
学力の強化なら家庭で行う通信教育もありますから、検討してみるのも良いのではないでしょうか。
【家庭学習】小学生の通信教育おすすめ人気ランキング|教材のメリット・学習内容・月謝を比較 中学生におすすめの通信教育|受験・定期テスト対策に効果が高い通信教材まとめ起立性調節障害で朝起きれない時の対処法
きちんと睡眠をとっているにも関わらず朝起きれないという子供は、「起立性睡眠障害」を起こしている可能性があります。
この疾患は小学校高学年~中学生の思春期に起こる事が多いと言われています。
この起立性調節障害になると上記のような症状が出てきます。
これは一見ただの疲れが原因の状態に見えますが、神経系の疾患であるため自分の力ではどうにも出来ないのです。
起立性調節障害の症状は、思春期には健常な子どもでも自覚することがしばしばあります。すべてを疾患として扱う必要はありませんが、生活に支障をきたしている場合は疾患として扱い、診察を受ける必要があります。起立性調節障害の典型的な症状は、「立ちくらみ」「疲れやすい」「長時間立っていられない」などです。また、朝起きられないことから、不登校になる割合も多いことが知られています。
起立性調節障害で身体の不調が出たり朝が起きられなくなっている時、周囲がそれに気付かず叱ったり無理に行動させようとすると、本人の心は深く傷付いてしまいます。
子供が朝に起きられない原因には病気が隠れているということも理解して、朝の様子を注意深く見守ってあげましょう。
起立性調節障害で朝起きることができない子供への接し方
きちんと睡眠時間を確保しているのに、どうしても朝が起きられない。目は覚めていても布団から出られず、身体に力が入らない様子が続いている。
そうした場合は、「いつか治るだろう」と放置せずにかかりつけの小児科などで相談してみることをおすすめします。
病院で診察と検査を受けてみて「起立性調節障害」だと診断されれば、適切な治療を行うことになります。
起立性調節障害の検査とは?
起立性調節障害は血液検査やレントゲンで判定出来るような疾患ではないため、基本的には本人の自覚症状や家族からの聞き取りの中で診断されることになります。
病院での検査としては、ベッドに横になった状態から立ち上がった時の血圧や心拍数の変化などを診ることもあります。
ただ「朝に起きられない」ということだけではなく、毎日の生活の中で立ちくらみや動機などが続いているか、ということも大きな判断材料となります。
「朝が苦手」の言葉の裏にストレスが隠れていることも
朝いくら起こしても子供が起きない、目が覚めていても布団から出てこない場合で、その他に目立った症状がない時は、ストレスが原因になっている可能性もあります。
学業や友人関係で悩みがあると、1日のはじまりである朝がとてもつらくなったり、起き出すことにストレスを感じることは少なくありません。
睡眠時間を充分に確保出来ていて、起立性調節障害の症状もないという時には、子供が何か悩みを持っていないか考えてみて下さい。
悩んでいる子供に対しては闇雲に「なにかあったの?どうしたの?」と尋ねることで心を追いつめることもありますから、下記の記事を参考に慎重に接してあげましょう。
子供が悩んでいる時に親がするべき7つのこと|負荷を軽くする、共感する、一緒に悩む