子どもの小学校入学が近付いて、夫婦でマイホームの相談をする時間が増えました。
「子どもが大きくなる前に一戸建てが欲しいよね」
「建てるなら小学校入学前が良いらしいよ」
「二人で働けば住宅ローンも払えると思うし…」
子どもが産まれるまではマイホームが欲しいなんて思ったことが無かった私達夫婦ですが、子どもを持ってみると、やっぱり広い一戸建てに憧れる気持ちが大きくなったのです。
現在10万円近い家賃の賃貸マンションに住んでいて、資産にならない住居費に高いお金を払い続けるのも不安。
「老後のことを考えれば、やっぱり持ち家が安心だね」と、夫もマイホーム購入に乗り気です。
一戸建ては欲しいけど、住宅の知識が何も無い私達。
専門家に詳しく聞いてみようということで、日曜日に住宅展示場に行ってみました。
住宅展示場には素敵なモデルルームがいっぱい!
積水ハウスやヘーベルハウス、ダイワハウスなどの有名な住宅メーカーのモデルルームが並ぶ住宅展示場。
土日はイベントをすることが多いようで、私達が行った時は着ぐるみのキャラクターが風船を配っていました。
入るだけで可愛らしいタッパーのセットも頂き、マイホーム購入のためのチラシもたっぷり渡されます。
これまでCMなどで気になっていた住宅メーカーの家を隅々まで見学できて、「家を建てたい」とずっと思っていた私はウキウキしっぱなしでした。
子どもも嬉しかったようで「こんな家住みたーい!」とはしゃいでします。
夫は「こういうのは高くて俺たちには無理だよ」と消極的でしたが、理想の家を見てしまった私は、70歳くらいまでローンを組んでも良いからこの家を手に入れたい!という気持ちになっていました。
頭金が無かったらマイホームは無理なの?
5種類くらいモデルルームを見て回り、ひとつ気になる家がありました。
建物がしっかりして耐震性も高く、内装もモダンで理想通り。
リビング、キッチン、子供部屋や寝室の間取りも計算されている感じで、見た目だけではなく、本当に住みやすそうな家でした。
もしもこの家に住めるなら、仕事が少々大変でも乗り越えられそう。
そんな風に感じたので、勇気を出して営業の方に「もしも購入するとなったらトータルでどれくらいかかりますか?」と聞いてみたのです。
年配の営業さんは慣れた手つきで電卓や資料を使い、「どの辺に建てる予定ですか?土地はお持ちですか?」と聞きました。
「土地はありません。住みたい地域は◯◯町です。私の実家が近いので…」
「実家が近いのは良いですね。でも、◯◯町は市内でも土地が高いですから、頭金によるでしょうね」
営業さんによると、用意できる頭金の額によって住宅ローンの毎月の支払額が変わってくるのだそうです。
私達夫婦は恥ずかしながら頭金として用意できるお金はありませんでした。
銀行には100万円ほどしかありませんし、それは住宅資金として使えるお金ではありません。
「頭金が無いと言うことは全額ローンですか?」
営業さんに聞かれ、「はい」と答えると、「じゃあ無理ですね」とはっきり言われたのです。
頭金なしでローンを組むと最低でも16万円ほど月に払わなければいけないようで、今の私達夫婦の収入(合計で32万円くらい)では払えないだろうということでした。
実家に住宅ローンの頭金を出してもらえる?
住宅メーカーの営業さんは「頭金だけでも実家に頼んでみたらどうですか?今はほとんどの人が親にいくらか出してもらってますよ」と言いました。
でも、それは無理だと私と夫は分かっていました。
夫の実家は裕福で、夫は一人っ子のため、本来なら援助があってもおかしくありませんが、とにかくお金が大好きな夫婦で息子に援助なんてするはずもないのです。
私の実家は父が10年前に亡くなり、母一人で切り詰めながら生活しているため、頭金を出してなんて頼めません。
ということで、実家からの援助は頼めないことを伝えると、「そうですか。まぁ、一度実家と話をしてみてから、また相談に来てみて下さい」と追い出されました。
やっぱり、一流メーカーの一戸建てを買うとなると頭金を用意するのが普通なんですね。
よく頭金無しの住宅ローンなんていう話を聞くので「自分たちでもマイホームが手に入るかも」と思ってしまっていましたが、やっぱりそうそう甘くないんだなと身にしみました。
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