子供が小さい頃は頻繁に通うことになる小児科。
風邪やインフルエンザの治療はもちろん、予防接種でもお世話になる場所ですよね。
小児科は、混雑する時間帯には長く待たされることもあるため、待合室に子供用のおもちゃや絵本を用意してくれている病院も多いです。
実際、体調が悪かったり退屈だったりで機嫌が悪くなった子供でも、絵本やおもちゃがあれば気も紛れてぐずりが収まるので、パパやママも助かりますよね。
ただ、時にはそれが病原菌の媒介につながってしまうこともあるので、小児科においてあるものを触る時には注意が必要なのです。
実は私の娘は2歳の時に日赤病院の小児科で院内感染して、肺炎になってしまい、2週間入院して大変な目に遭いました。
病院でうつる病気というのは、他の場所よりもタチの悪い病原菌が多いそうです。
娘も普通の風邪とは比較できないくらいの重篤な症状が出て、高熱がいつまでも下がらず、その時は私自身も生きた心地がしませんでした。
そんな経験もあり、私は小児科での院内感染の恐ろしさは人一倍分かっているつもりです。
こちらの記事では、小児科にあるおもちゃや絵本での院内感染についてまとめていますので、お子さんを小児科に連れて行く時に参考にしてもらえると嬉しいです。
小児科にあるおもちゃや絵本には病原菌がついている
小さな子供は手のひらに唾液や鼻水がついていることがよくあります。
そして、おもちゃや絵本で遊ぶ時には、大人よりも物に触れる回数がすごく多いです。
ということで、もしも感染性の病気にかかっている子供が小児科に置いてあるおもちゃや絵本で遊んでいて、その直後に別の子供がそれを触った場合、病気がうつってしまう可能性はひじょうに高いのです。
病原菌をキレイに拭き取るのは難しい
子供用のおもちゃや絵本、ぬいぐるみを清潔に保つことは難しく、しっかり消毒液で拭いても、全ての菌を取り去ることは出来ません。
特に小児科においてあるものだと、沢山の子ども達の手に渡るため、そのたびに消毒することはほぼ不可能。
しかも触っている子供のほとんどは病気にかかって小児科に来ています。
中には、感染性の強いノロウイルスやインフルエンザにかかっている子供もいるでしょうし、病原菌は肉眼では見えないので、小児科で病気をうつされるリスクというのはそこかしこに存在するといっても過言ではないのです。
小児科ではガイドラインに沿って待合室のおもちゃや絵本を消毒するように決まっているのですが、消毒をしていても、病原菌の汚染が完全には防げないことが順天堂大学保健看護学部の調査によって判明しています。
くわしい研究発表はこちら↓から。
小児科には自分で絵本やおもちゃを持っていく
2008年にアメリカの小児科学会が発表した声明では、子供用のおもちゃを清潔に保つことは難しいため、小児科に行く時には自分でおもちゃを用意して持っていくようにと、勧めています。
つまり、小児科にある絵本やおもちゃは病原菌がついているのだから触らない方が良いと、アメリカ小児科学会が提案しているわけです。
順天堂大学保健看護学部の調査でも分かるように、病院の方で気を付けてくれていても、たくさんの子ども達が何度も何度も触るものについては除菌に限界があるのです。
待合室に子供が喜びそうなものをたくさん用意してくれる小児科って、親としてはすごく助かるのですが、それで病気をもらってしまうのは怖いですよね。
小児科へは体調が悪い時に行くので、免疫力が弱っている分うつりやすいとも考えられるので、親が気を付けるにこしたことはありません。
「小児科グッズ」を用意すれば安心
病原菌は目に見えず、誰から誰にうつったのかが分からない。
ですから、院内感染なのか、また別の所でうつされたのかを知ることはできませんが、小児科は他の場所よりも病気にかかるリスクが高いということだけははっきりしています。
小児科で院内感染にあわないためには、なるべく色々な物に触らせずに、おもちゃや絵本は親が用意して持っていくようにしましょう。
絵本はバッグに入れておけるミニブックもありますから、小児科用として携帯しておくのも良いですね。
絵本と除菌ウエットティッシュの他にも、普段使っているおもちゃや膝掛けなどを保険証と一緒に「小児科用のグッズ」としてまとめておけば、子供が急に熱を出した時にも安心ですよ。