東京オリンピックの正式種目になったこともあり、注目を集めている空手。最近は、子供の習い事としても人気の高まっているスポーツです。
私自身は空手についてほとんど知らなかったのですが、娘が空手を習い始めてたくさんのことを知りました。
そこで、こちらの記事では具体的な費用やレッスン内容のことも含めて、子供に空手を習わせるメリットデメリットなどについて紹介していきます。
目次
子供の空手教室とは?
まずは子供の空手教室について、基本的なことを少し説明していきますね。
空手には、大きく分けて2つの流派があります。
・伝統派空手(寸止め空手)
2020年のオリンピック正式種目となっているのがこちらの流派の空手です。
技を相手の身体に当てずに寸止めで戦います。
・極真空手(フルコンタクト空手)
技を相手の身体に当てて戦う、本格的な空手です。
相手と攻撃をし合うので、時にはケガをしたりアザが出来たりすることもあります。
空手教室のレッスン内容は?
寸止め空手と極真空手、どちらの空手にも「型」があります。
型とは、突きや蹴りなどの技を決められた順番に繰り出す演武で、型の正確さや動きの鋭さなどを競う大会などがあります。
型は昇段試験にも使われていて、昇段すると帯の色が変わっていきます。
なので、子供の習い事としての空手教室も、型を覚えるための指導を受けることが基本になります。
子供の空手にかかる費用と空手教室の月謝の相場
私の娘が通っているのは極真空手なので、極真空手を習うとどれくらい費用がかかるか説明していきます。
娘が通っている空手教室は、週2回で月謝は4,000円です。
空手教室の相場が2,500円~5,000円なので、空手は習い事としてはお手頃なほうかもしれませんね。
ただ、空手には月謝のほかに必要な費用がいくつかあるので、そちらの方が大変かも知れません。
空手は月謝以外にかかる費用が大きい
- 空手着代
- 防具代
- 極真空手登録料
- 大会の参加費
- 昇段試験・昇級試験の審査費
まず空手着ですが、約1万円がかかります。その他に防具代も約1万円。
空手着も防具も練習のときに身に着けますが、大会に出るときには絶対必要です。
「型」の大会と、相手と組んで攻撃し合う「組み手」の大会がありますが、大会に出場する時にもそれぞれ参加費がかかります。
そのほか、極真空手では協会の登録費も必要になります。
極真空手の登録料や昇段試験が大きな金額に…
極真空手の登録費は年に1万円かかります。
昇段試験を受けたり国際試合に出たる場合は協会に登録している必要があるので、空手の習い事を続けるなら登録することになります。
また、昇段、昇級する時にも審査してもらう費用がかかります。審査費は教室によって違いますが、月謝以上の金額になることは確かです。
こうした月謝以外の費用を計算して見ると、結構な金額を払っているように感じます。
「月謝が安いしいいか」と思って始めた空手でしたが、始めてみるとやはり他の習い事と変わらないか、それ以上にお金がかかっているかも知れません。
でも、スポーツ系の習い事ならユニフォーム代や遠征費、合宿費などがかかることがありますので、そう考えると空手だけが特別高いというわけでもないかもしれませんね。
子供が空手を習うきっかけになったこと
空手を習わせる目的としてよくあげられるのは、「心身を鍛えるため」や「礼儀作法を身に着けるため」だと思います。
ですが、私の家ではそのような理由ではありませんでした。
というより、習い事の選択肢として「空手」があったわけでもなかったのです。
娘は、友達と遊ぶことが大好きで、今までなんの習い事もしていませんでした。
何か習いに行った方がいいかと思って、「スイミングする?」「ピアノ習う?」「英語は?」「習字は?」とすすめてみても「遊べなくなるから行かない」と言うばかり。
なのに、小学4年生になってから急に「空手を習いたい」と言ってきたのです。
空手は私も他の家族の誰の頭の中にもなかったので、最初はとてもビックリしました。
正直、「空手を?女の子が?うちの子が?」とも思いました。
空手というスポーツをよく知らなかったからですが、私には「痛そう」「稽古が厳しそう」というイメージしかなかったのです。
娘に「空手って痛いよ。パンチしあったり蹴り合ったりするんだよ、大丈夫?」と聞いても、娘は行きたいの一点張り。
かたくなに「行きたい」と言う理由が、「近所に住むいちばん仲のいい友達が習っているから」というのも不安材料のひとつでした。
確たる理由とは思えなかったからです。
習い事はお金もかかるし、道具などを揃えた後でやめたいと言われても困ります。
その辺を確認してもわかっているんだかわかっていないんだか、「途中でやめたりしない」と言うだけ。
娘の友達が通っている空手教室は入門前に見学と体験をさせてくれるところでしたので、とにかくまずは見学をさせてもらうことにしました。
何も見ずに反対も賛成もできないですから、とりあえず見てみて、不安が消えなかったら「ダメだよ」とはっきり言うつもりでした。
空手教室の見学と体験をしてみて…
空手教室を見学した娘は「空手やりたい!絶対に習いたい!」と目をキラキラさせていました。
私は不安もありましたが、体験入会ができるという事だったので、とりあえず「OK」を出しました。
空手教室は週2回、夜7時から9時まで練習があります。
空手教室の先生からは「じっくり見学と体験をしてくださいね」と言われ、まる1ヶ月合計8回体験させてもらうことに。
体験が終わる頃には娘の気持ちが固まっていて「空手を続けたい」と言っていましたので、そこから正式に空手教室に通うことを決めました。
空手を子供に習わせて感じたメリットとデメリット
娘はもともと活発で身体を動かすのが大好きで、学校のクラブ活動でも人見知りせずに楽しむことができる子です。
ただ、スポーツ系の習い事に対してどうなるのかはわからなかったため、不安でした。
きつい稽古に耐えられるのか、友達といっしょだから遊び感覚でしかないんじゃないか、組み手で突きや蹴りを受けたら泣くんじゃないか、そして、泣いたあげく「やっぱりいやだ」と言い出すんじゃないか、と。
ですが、実際は毎回毎回とても楽しそうに空手教室へ行っています。
女の子が空手教室に通うデメリット
負けず嫌いの娘は、組み手で相手から突きや蹴りを受けると熱くなって本気でやり返します。
年上の男の子と組む時がいちばん熱くなって、いちばん楽しいと言います。
自分の娘ながら勝ち気な部分があるんだなと驚いていたのですが、楽しんで通えているなら親としては嬉しいことだと思っていました。
ただ、娘と一緒に通っている娘の友達は、最近「組み手がちょっと怖くなった」と言っているようです。
なかなか上達できないことで、少し落ち込むこともあるのだとか。
彼女のママいわく「うちの子はあんまり負けず嫌いじゃないから…」と言っていましたが、女の子は特に空手教室に合う合わないがあるのではないかと感じます。
女の子が空手教室に通うことに関しては、同じ教室に通っている男の子のママから、
「うちの子が女の子と組み手してるのを見ると、『女の子相手なんだから思いっきりやらないで』ってちょっと思っちゃう。やっぱり絵面的にちょっと見てるのツライ」
と言われました。
確かにハードなスポーツなので、見ている方がハラハラすることもたくさんあります。
痛がり怖がりの子供は空手が続かないことも…
極真空手は他のスポーツと違って、相手に攻撃をし、攻撃が決まったら得点が入ります。
その練習がツライと感じる子ももちろんいるでしょうし、痛がったり怖がったりする子供に無理強いはしない方が良いと思います。
ですから途中でやめてしまう子もよくいますし、「やめる」と言っても、他の習い事のようにお友達が引き止めたりすることはほとんどありません。
極真空手の指導は厳しい?
空手は武道なので、はしゃぎすぎたりふざけたりすると子供でも厳しく怒られます。
ふざけてケガにつながるようなことがあったら、どの習い事でも怒られると思いますが、娘の話を聞いているとけっこうきつめに叱られるようです。
組み手をして人の痛みを知ることや、武道を通じて礼儀作法を学べるのが空手を習うメリットだと思いますが、それがそのまま「やめたくなる理由」になることもあるでしょう。
痛くても上達できることが嬉しい子供もいれば、痛い思いをしてまでやりたくない子供もいます。
それは見守る親も同じで、我が子が痛い思いをするような習い事はさせたくないと思う親御さんもいるでしょうし、それなら無理をしてまでやる必要はないと思います。
極真空手を習わせてメリットを感じた
空手に通い始めた当初は、うちの子のことだからきっとすぐに「飽きた」とか「練習がつまらない」とか言い出すんじゃないかと思っていました。
ところが、実際は毎回意欲的に通い、型をたくさん覚えて、組み手に真剣に取り組んでいます。
自分から「やりたい」と言い出しただけあって、娘にとって空手はすごく魅力的なスポーツなのでしょうね。
子供を空手教室に通わせることは、ケガなどの心配もありますが、しっかりと準備体操をすること、決められた動きやルールを覚えること、それをちゃんと続けていくこと、これらのことは決して無駄にはならないと思います。