子供が学校の宿題をしなくてイライラすること…ありますよね。
下校してから時間が経っても自分からは全然しなくて、ママやパパが「宿題をやりなさい」というと、「分かってるよ!」と子供は怒りだす。
そんな繰り返しの後でやっと宿題に取り掛かっても、もう子供は機嫌が悪くなっているから、グズグズして宿題が全然はかどらない…
時間がかかりすぎた挙げ句に今度は「眠い」と言い出したりして、気付けば翌朝になっても宿題ができていないことも。
イライラをぐっとガマンしながら、宿題をしない子供と向き合うつらさ…すごくよく分かります。
私も我が子の小学生時代にずっとこのループを繰り返していて、本当に心が病んでしまいそうなほど、深く悩んでいた頃がありました。
でも、今ではその悩みから完全に解放され、すごく気持ちがラクになったのです。
それはもちろん子供が年齢的に成長したというのもありますが、悩んでいる途中で発想を変えて、「宿題のやらせ方」を見直したことがきっかけでした。
そして結果的に子ども達2人の成績はグンと上がり、塾や習い事をしなくても偏差値60以上の中高一貫校へ入学できたのです。
こちらの記事では、私がいかにして宿題をしない子供のストレスから解放されたか、どうやって子供が自分から宿題をするように仕向けることに成功したかを紹介していきます。
目次
子供が宿題をしない原因は?
学校から帰った子供がいつまでたっても宿題をしない。どのお家でもよくある光景です。
なぜ我が子は宿題をしないのか…。
頭を抱えながら悩んでしまうこともありますよね。
そこで考えつくのは、
- 勉強が苦手だから気が進まない
- 宿題なんてめんどくさい
- もっと遊びたい
このような理由が頭に浮かぶのではないでしょうか。
当時の私も、我が子は勉強がめんどくさいから「宿題なんてやりたくない!」と思っているんだろうな…と感じていたのです。
でもある日、我が子が言った言葉を聞いて「ん?」と思いました。
下校後、いつものようにソファにだらんと横になってダラダラしている子供に、「宿題しなさいよ」と声をかけた時、子供はこう言ったのです。
「ちょっとで良いから休ませて」
…。
「休ませて」
大人でもよく使う言葉ですが、これって、すごく疲れて本当に動きたくない時に出る言葉ですよね。
「ちょっとで良いから休ませて」と言った我が子は本当に疲れた様子で、ぐったりしていました。
それを見て、
「ヘトヘトで宿題どころではないんだな。宿題をしなくちゃいけないのは分かっているけど、とりあえず休みたいのだな」
と、感じたのです。
学校は社畜なみのタイムスケジュールだった…
子供が小学校に行くのは朝8時前です。そして帰ってくるのは夕方16時頃。約8時間、学校に拘束されるわけですよね。
その間、子ども達は授業を受け、体育で汗を流し、給食当番で重い食器を持って階段を上り下りして、掃除の時間には教室の床を雑巾で磨いている。
これは、よく考えるとかなりの重労働で、大人でもクタクタになってしまうスケジュールではないでしょうか。
しかも、登下校では重いランドセルを背負ってトボトボと歩くわけです。
そうしたハードワークをこなしてやっと家に帰り着くと、今度は大量の宿題が待っている…
確かに「ちょっとで良いから休ませて」と言いたくなる気持ちは分かります。
子供は心身が疲れているから宿題ができない
例えば、大人が8時間みっちり仕事をした後、家に帰っても1~2時間持ち帰り残業をしなくてはいけない状況って、完全に労働基準法に違反していますし、巷で言う「社畜」に近い状況です。
でも、子ども達はそれを当たり前のこととされて、早朝に起きて夕方までずっと学校のために時間を使わなくてはいけないのです。
私はそれに気付いて、なぜ自分から宿題をしない子供がこんなにも多いのか、理由が分かったのです。
子供が宿題をしないのは、頑張ってやりたくても、身体や心がついていかないから。
学校に行くことだけでもハードすぎて、それ以上に何かをやらせることに無理があるのではないか。
そんな風に結論づけたのです。
塾や習い事をするとオーバーワークに
低学年のうちから塾や習い事に熱心に通わせる親御さんも多いですが、考えてみて下さい。
8時間会社で働いた後に、そのまま資格取得のスクールに行って意欲的に学習できますか?
しかも、帰宅後には持ち帰り残業が待っているのです。
そんな生活、子供でなくても誰でも嫌になりますし、宿題をやりたくなくなる気持ちもよくわかります。
欧米では日本より宿題の量が多くて難易度も高いですが、その分、塾という学校外の教育機関がほとんどなく、学校の中でも掃除当番や給食当番など教育に関係のない作業をさせられることはないのです。
掃除や配膳などを学校で学ぶべきかどうかは賛否両論あると思いますが、客観的に見ても子供への負荷が大きすぎるのだと思います。
児童や生徒に学校内の掃除や食事の準備片付けをさせるのは世界の中でも日本だけで、それを称賛する人もいれば、子供に頑張らせ過ぎではないかと疑問を呈する人もいます。
ちなみに、欧州の中でも学力世界一のフィンランドには宿題がほとんどなく、全く宿題を出さない学校もたくさんあります。
それでも世界でトップの学力を誇っているわけですから、学校でのハードワークに加えて宿題でも悩まされている日本の子ども達が可哀想になりますね。
疲れた子供に宿題をやらせる方法
子供が自分から宿題をしないのは、学校で疲れているからだと気付いたので、「まずは疲れを癒すことが大切だ」と私は思いました。
何もしなくてもいずれは宿題をしますが、疲れてやる気がでないまま宿題をするのと、元気になってからやるのとでは結果に大きな差がでます。
なので、子供の疲れをとるために、下校後は冷暖房をきかせた部屋でゆっくり休ませて、飲み物やお菓子を用意してくつろがせるようにしたのです。
汗で服が濡れていたら着替えさせ、低学年のうちはランドセルや手提げの片付けを私がやるようにしました。
そして、子供が身体を休ませている間はなるべく近くにいて、学校であったことをじっくり話させることも心掛けました。
大人でもそうですが、1日の出来事を言葉にして吐き出すとすっきりしますよね。
何もかも話すわけではありませんが、友達と休み時間に何をしたとか、先生がこんな話をしてくれたとか、他愛も無いことをひとしきり話すと、すごくスッキリした表情に変化していきます。
そのあと30分くらいは休ませて、「そろそろ宿題しようか?」と声をかけました。
「宿題しなさい」ではなく「宿題しようか」と言うのが大事なポイントです。
押しつけずに「一緒にやろう」と声をかければ、子供は素直に従ってくれることに気付いたのです。
子供と一緒に宿題をして安心感を持たせる
私が「子供が宿題しない地獄」から解放されたのは、子供と一緒に宿題をしようと決めたからです。
一緒にといってもそばにいるだけですが、「子供が宿題をしている間は隣にいてあげよう」と決めて、それを実行しただけで、子供はすんなり宿題するようになったのです。
宿題の間ずっと隣にいるのは大変だけど…
夕方って特に忙しい時間ですし、そんな時に宿題をしている子供の隣にぴったり寄り添うなんて無理…と思うお母さんは多いと思います。
私も正直、「夕方の一番忙しい時間を無駄にしたくない!やる事いっぱいで絶対に無理!」って思っていました。
でも、思ったのです。
- 子供が宿題しない
- やらせようとするとぐずる
- そのまま泣き出す
- 家事どころではなくなる
- 心の中はストレスでいっぱい!
この恐怖のループを抜け出すためなら、1時間くらいは子供に捧げても良いのではないかと。
一緒に宿題をすると「ニガテ」が分かる
子供の宿題に付き合うようになって、宿題をしないイライラから解放されたのですが、もう一つ良い事がありました。
それは、宿題するのを見ていると、我が子が何が苦手なのか、どんな単元でつまずいているのかを気付いてあげることが出来る事です。
苦手を理解して点数アップ!
普段なら家事をしながら子供の宿題を見守っているので、「分からない」「これどうやるの?」と私に向かって言っているのは分かっていても、なかなか手伝って教えてあげる事ができませんでした。
でも、宿題タイムとして何もせず付き合ってあげることにしてからは、
「分からない…」
「何が?」
「ここ」
「あー、これはこうやって解くんだよ。教科書の◯ページを見直してごらん」
などと、スムーズに教えてあげられるようになったのです。
その結果、テストの点数がどんどん伸びていき、それまでは60点台くらいだったのが80点以上は取れるように。
もともと得意だった算数は100点が普通に取れるようになりました。
宿題に付き合うための時間を確保する方法
「タイム・イズ・マネー」という言葉があるくらい、時間ってお金と同じくらい大切なものです。
たとえ1時間でも、子供の宿題のために充てる事は難しいというママやパパもいるのではないでしょうか。
仕事をしているママだと、帰宅後は戦争ですよね。
私も働きながら育児をしているので、その大変さはすっごくよく分かります。だからこそ、最初は宿題をみてあげられなくて、「宿題をしない子供ストレス」を抱えて悩んでいたのですから。
では、どうやって子供の宿題に付き合う時間を捻出するかというと、これはもう家事を時短するしかありません。
家事の時短には色んな方法がありますが、子供が下校後の夕方から夜の時間帯という事で、「なんとか夕飯作りの時間を短縮できないか…」と考えました。
そして、少々お金がかかっても良いから時間を子供の宿題のために使いたいと思い、「オイシックスの献立キット」を利用する事にしたのです。
下ごしらえ済みでレシピ付きの献立キットがあれば、「今日は何を作ろうか…」と悩む時間、食材を準備して下ごしらえする時間、作り方が分からなくてネットで検索する時間…全て短縮できるのです。
なので、これまでは1時間かかっていた夕飯作りが早い時だと15分、時間がかかっても30分で出来上がるようになりました。
それに宅配で家に届くので、スーパーに買い物に行く時間が節約できて、家事の時短に繋がります。
私はもともと料理が嫌いで献立を考えるのがめちゃくちゃストレスだったので、全部お任せできる献立キットは想像以上に役立ちました。
味にも満足していますし、自分では思いつかないような献立が届くので、思い切って利用して良かったと思います。
1人でも宿題ができるようになった
一緒に宿題をやることに決めたのが小学2年生で、それから3年生までは隣で見守りましたが、4年生になったある日、試しに少し離れて家事をしながら見守っていると、1人でも黙々と宿題ができるようになっていたのです。
その後は、「さあ宿題しようか」と声を掛けてから、最初の10分くらいは隣で見守って、大丈夫そうなら近くで家事や仕事をしながら「教えて」と言われたら隣に行く事を繰り返しました。
すると5年生になってからは声かけが無くても自分で宿題を始めて、私がそばにいなくてもきちんとやり終えられるようになっていたのです。
これは、子供自身の体力がついて余裕ができた事と、それまでの「一緒に宿題タイム」の積み重ねで習慣が出来上がったことの成果だと思います。
同時期に子供にせがまれて「チャレンジタッチ」も始めましたが、私は全くノータッチで子供だけで完結できていたので、勉強に対してのネガティブな意識が大きく変化したのだなと感じました。
宿題とチャレンジタッチだけで私立中学に合格
点数が上がった事で自信がついたのか、自分から私立の中高一貫校を受けたいと言い出しました。
その学校は偏差値63だったので「塾に行かなくても受かるのかな…」と少し心配でしたが、とりあえず希望通り受けさせました。
結果は、なにも問題なく合格。
私立中学に入って今は2年生ですが、宿題は公立小学校の時よりかなり増えています。
でも、これまでの宿題で家庭学習の習慣が身に付いていたこともあって、ブツブツ文句を言いながらも自分からきちんとやれています。
私はこういった経験から、子供が宿題をしなくて悩んでいるママやパパには「宿題が終わるまで隣で見守ってあげたら、子供もやる気が出るよ」とアドバイスしているのです。
共働き家庭では、子供の宿題を見てあげたくても時間が取れない日が多々あると思います。
また、下に小さいお子さんがいると、上の子の宿題を見守りたいのに逆に気を散らせてしまって、仕方が無いから離れておくしか無いこともありますよね。
そうした事情がある時には無理に付き添わなくても大丈夫です。
ただ、一言「ごめんね、ママ(パパ)も一緒に宿題したいんだけど、今は無理なんだ。でも、出来る日は一緒にするからね」と正直に言ってあげて下さい。
それだけでも子供は「宿題は自分だけが背負っているものじゃないんだ」と思う事が出来て、心が軽くなるものなのです。
そして、週に1日でも月に1日でも良いので、最初から最後まで宿題に付き合う日を作ってあげると、子供の宿題への向き合い方は必ず変化していきますよ。