子供に友達の輪が出来始めると、その分だけ色々な悩みも出てきます。その1つが、お友達から頻繁に物を貰うことです。
1つや2つ誕生日だけにプレゼントをし合う程度なら良いと思いますが、何かとどこかへ旅行に行った時のお土産や、お揃いで何かを買ってプレゼントしてきたり、小さな物から大きな物まで頻繁に渡してくる子も見受けられます。
最初は嬉しいのですが、あまりに頻繁になるとやはり複雑な気持ちになってくるものです。
「貰ってばかりだと悪いからお返しをしなきゃ」と、親としても気を使ってしまいますが、お返しをした相手の子はまたそのお返しだと言ってプレゼントを渡してくる…という悪循環の繰り返しになりがち。
そこでこちらの記事では、我が子の友達がやたらと物をくれる場合に、親としてどう対応すれば良いのかをまとめてみました。
目次
物をあげたがる子供が我が子の友達にいたら…。
自分が子供の立場だと、友達が次々にプレゼントをくれたら嬉しいものですよね。
実際に、やたらと物を配るのが好きな子って時々いますし、「はい、あげる」と言われれば、喜んで受け取ってしまう子供の方が多いのではないでしょうか。
しかし、親の立場となると喜んでばかりもいられません。
まずは我が子が友達からプレゼントを頻繁に貰う時に親はなぜ困るのか、世のお母様方が困っている理由についてまとめました。
子供の友達へのお返しを考えないといけない
本当に1年に1度誕生日の時だけにお互い交換…と言う形なら嬉しいけど、「親が知らない所でプレゼントや小さい小物を次々に貰って来ていると凄くモヤモヤする…」という親御さんは多いです。
その理由は、「物を貰うことは確かに嬉しいけど、あまり頻繁に何かしらを渡してくると相手の親御さんのお金だよね…」という、複雑な気持ちになってしまうからです。
相手の親御さんに出してもらっているなら、こちらもお返しをしないと、相手の親御さんがどう思っているか…。
など、親同士の関係性もあって、あまり喜べないケースが多いのです。
こちらばかり一方的に物を渡されるのは良いけれど、それで「あのお家はお返しの一つもしない」なんて陰口を言われていたらイヤですよね。
特に理由のないプレゼントだけに、こちらとしては同じように我が子にはさせたくない。
けれど、お返しをしないと相手の親御さんに対して恥ずかしいような気がする…という感じで、心がモヤモヤするお母さんもいます。
相手の親は我が子がプレゼントを配っていることを知っているのか不安になる
私の子も幼稚園の頃に何度かあったのですが、女の子同士ならビーズやシールなど小さい物ではあるものの、1度始まったら2度、3度と次々にプレゼントされる回数が増えてきた時期がありました。
しかも貰った物の中には可愛くてオシャレな小物など、子供が気軽に配るものではない物も含まれていて、さすがに驚きました。
「お友達にプレゼントをしたい気持ちは分かるけれど、それは本当にあげても良いものなのか?相手の親御さんは子供が友達にあげていることを把握しているのか?」など、色々気になった時がありました。
幼い子供同士の世界ですから、1回貰い始めると「あの子は良い物をくれる子」と思い込んでしまう子もいて、自分からまた「ちょうだい」なんて言ってしまう子もいたようです。
それが広がって他の子も「私も欲しい」「今度は私に」なんて、どんどん歯止めが効かなくなってしまうと怖いので、その時は「放っておいて大丈夫かな…」と心配する気持ちになりました。
私は我が子が貰った分に関しては、その子のお母さんと会った時に「この間は◯◯と◯◯を貰ってしまったみたいで、あんなに可愛い物ほんとに良かったのですか?」と、一応確認するようにはしていましたが、中には特に気にもとめずに貰いっぱなしで放置していたお母さんもいたようです。
あげる物がエスカレートしてきてしまう
最初は可愛い小物が1年に1回だったはずが、どんどんあげたい欲が出てきたりお友達をもっと喜ばせたくなったようで、段々と小物だけではなく値段もそれなりにしそうなプレゼントを配りはじめた子供もいました。
我が子が高価な物を貰ってきたらさすがに断りますが、相手の子からすればきっと喜んで貰えるのが嬉しくてプレゼントを渡してくれているので、「いらないから持って帰って」というのも可哀想な気がしますよね。
ただ、やはり自分で稼いだお金で買っている物ではないですし、物を頻繁にあげすぎると子供達双方に良く無いこともありますから、親としては考えもの。
相手の気持ちも汲み取りながら、でも、「理由も無くプレゼントは貰えないんだよ」ということを子供同士で伝えるのはなかなか難しい面もあります。
盗品を友達にプレゼントしている場合もある
私の子供の同級生で、小学校で仲良しの子に使いさしの消しゴムや鉛筆を毎日プレゼントしていた女の子がいました。
基本的に学校の中でプレゼント交換などは禁止されているのですが、その子はお構い無しで配るのです。
まだ1年生だったので、「お友達が欲しくて配っているのかな…」と、貰った子のお母さんは思っていたそうです。
しかし、あまりに毎日のように渡されるので心配になり担任に相談すると、実は、その女の子は他のクラスメイトの筆箱から無断で取った物を仲良しの子に渡していたのです。
担任は以前から「子供の筆箱の中身が無くなっている」という相談を頻繁に受けていたそうです。
狙われたのは名前シールを使っている子供ばかり。鉛筆や消しゴムに直接サインペンで名前を書いている子供ではなく、シールなら、剥がせば誰の物か分かりません。
なので、クラスメイトの物を盗ってから、わざわざシールを剥がして友達に渡していたのです。
中には直接「それ可愛いからちょうだい」と言われて、ビックリしながら鉛筆や消しゴムを渡してしまった子供もいたそうです。でもそれも自分で使うのではなく、仲良しの子にプレゼントしていました。
こういったケースは中学生くらいになると万引きしたものを友達に渡す子もいるため、プレゼントされたからといって「我が子の為に友達が購入してくれたもの」とは思えない面もあり、親としては注意が必要です。
よく物をプレゼントしてくる子への対応策
贈り物は一定のラインを越えると、相手に気を遣わせたり、お返しなどで悩ませる原因になったり、子供同士でそれを当たり前に思ったり催促するようになってしまう可能性があります。
また、「物をあげたら仲良くしてくれる」という間違った思い込みが万引きを助長してしまうケースもあります。
ですから、もしも身近に物をあげたがる子供がいるなら、まずは我が子が自分から断れるように促しましょう。
「プレゼントしようって思ってくれてるのはとっても嬉しいんだけど、やっぱりそれは〇〇ちゃん・〇〇くんのお家のものだからそんなに貰えない」
『嬉しいけど物を頻繁に渡すのはやめて欲しい』と優しく伝えられるように教えましょう。
大人がその子に言うのは簡単ですが、いきなり親が出て行くと子供はビックリしたり傷付いてしまうこともあります。
ここは子供からまずは伝えられる事が大切なので、子供自身がその場できっぱり断って受け取らないようにする練習が必要です。
強引な子供だと「別にちょっとだけだし良いじゃん…」としつこく渡そうとする子もいます。
それに負けて受け取ってしまうと結局同じことの繰り返しになるので、そこで折れてしまわないように、お家で上手な断り方を教えてあげて下さい。
「プレゼントは誕生日にまとめて渡して」と伝える
「プレゼントはお誕生日しか貰っちゃダメなんだ」
「お誕生日まで◯◯ちゃんのお家で置いといてくれる?」
頭ごなしに「いらない」というのではなく、日にちを決めて「その日に貰うね」と伝えれば、相手を傷つけることもありません。
そして、気持ちは嬉しいので「ありがとう!」という言葉も付け足すようにすれば、友達関係に支障がでることもないですね。
いつでもプレゼントOKにしてしまうと物の有り難みが感じにくくなりますが、1年に1度と決めてしまえば、お互いに贈る楽しさや貰う喜びをより一層感じられるようになります。
子供のうちは「お友達を喜ばせたい」という気持ちから安易に「プレゼントを渡そう」という流れになってしまいがちで、それは子供は全く悪くなく自然なことなのです。
でも、次々にプレゼントを繰り返すのはトラブルの元ですし、小学校で物を渡し合っているのが見つかって取り上げられたり注意を受けるケースもあります。
そうしたことも親がきちんと話して聞かせながら、「プレゼントは特別な日だけに」というルールを理解させられたら良いですね。
物をもらうことでトラブルに繋がらないように
プレゼントは、貰った方も嬉しいし、あげた方も喜んだ顔が見られて満足します。
ただ、それが当たり前になってしまったり、物をくれるから仲良くするとか、友達になると言う関係性になるのは残念ですよね。
基本的には子供同士で物を贈り合ったり、周囲にプレゼントを配るような行為はトラブルに繋がりやすくやめた方が良いでしょう。
親の気付かないところで続いているようであれば、まずは我が子に誕生日以外は貰わないように伝えて、すでに許容範囲を超えた物を貰っている時は相手の子供の親御さんにお礼がてらに貰って良い物だったのかを確認してください。
あとあと「無くなったと思っていたら◯◯ちゃんが持っていた」などと言われない為にも、早目に対処しておくことが大切です。